国内最大規模の違法スカウトグループ「ナチュラル」でメンバーの男性が2月に監禁された事件で、警視庁は、被害届を出さないよう男性を脅したとして、幹部ら2人を組織犯罪処罰法違反(強談〈ごうだん〉威迫)の疑いで逮捕し、21日発表した。認否は明らかにしていない。
逮捕されたのはナチュラル幹部の佐藤雄己(30)=東京都新宿区=、メンバーの佐久間裕也(28)=東京都豊島区=の両容疑者。暴力団対策課によると、佐藤容疑者は上位5人に入り、佐久間容疑者は監禁事件への関与で逮捕されていた。
2人は共謀して4月22日、男性に電話し、監禁事件の被害届を出させないよう伝え、不安や困惑させる強談威迫行為をした疑いがある。
風俗店など「有害業務」、無許可で紹介
職業安定法では、風俗店など「有害業務」の紹介を禁じている。キャバクラなどの紹介は許可が必要。ナチュラルは無許可だったという。警視庁は、不正に得た収益の一部が、スカウト行為を黙認させる目的で全国の複数の暴力団に流れていた可能性があるとみて、実態解明を進める。(福冨旅史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル